◉この記事の概要
2024年度にスタートした、遠州の中高生を対象とする校外プログラム「BE CREATIVE! ENSHU」。これは首都圏と地域の機会格差を解消し、「価値創造」という選択肢を子どもたちの身近にしながらコミュニティづくりにまでつなげていく参加費無料のプログラムです。子どもの成長を長期に渡って支えながら、遠州から地域、日本、そして世界で価値を生み出す人材の輩出へ。プロジェクトの発起人であるソミックマネージメントホールディングスの石川彰吾副社長と、企画・集客・運営に携わったコミュニケーション推進室の村山さんに壮大な構想を背景からお聞きします。
◉この記事の見出し
- 「はじめまして」から始まる、白熱の二日間!
- 都市部との教育格差に、一石を投じるには?
- 新しい価値を生み出せるのは、才能のある人だけ、じゃない
- 「校長先生!昨日、すっごく楽しかったです!」
- コミュニティを生み出すことで、365日が変わる
◉お話を聞いた人

(株)ソミックマネージメントホールディングス取締役副社長、(株)ソミック石川取締役副社長、(株)ソミックトランスフォーメーション共同代表取締役。2023年より現職。ソミックグループの数々の改革を牽引している。

(株)ソミックマネージメントホールディングス グローバル経営変革推進部 コミュニケーション推進室室長。1991年入社。2020年より現職。「コミュニケーション推進」を軸に広報・地域共創・インナー施策などのブランディングを担う。
「はじめまして」から始まる、白熱の二日間!
2024年12月。N1 labの一室に約20人の中高生が集まり、大学生・社会人を交えて熱いディスカッションを行っています。
彼らが取り組んでいるテーマは、「戻ってきたくなる『まち』のデザイン」。地元を離れた若者が大学卒業後、もしくは就職して数年後に戻ってきたくなるのはどんな「まち」なのか、中高生・大学生・社会人がそれぞれの視点から意見を出し合います。チームごとに練り上げた渾身のアイデアは、二日目に発表・審査!
これは、2024年度から始まったプログラム「BE CREATIVE! ENSHU」の、全三回あるプログラムのうち第二回目における一幕。一般社団法人CREATION DRIVEとソミックグループが協働で、遠州の子どもたちに創造力を発揮しながら自分たちで新たな価値を生み出す機会、そしてそれに対する意欲や自信を届けることを目指してスタートしました。
都市部との教育格差に、一石を投じるには?
彰吾さんとCREATION DRIVEの出会いは2023年に遡ります。新規事業関連で協働している会社に、「子どもたちとの学びを通して未来をつくろうとしている団体がある」と教えてもらい、感銘を受けたのがきっかけでした。
実は、CREATION DRIVEの方でも、これまで都市部の子どもたちにしかプログラムを提供できてこなかったことを課題に感じ、地方開催の道を模索していたところでした。双方の想いはすぐにマッチ!早速プログラムの詳細を詰め、それと並行して日程を決めて集客に着手しました。
新しい価値を生み出せるのは、才能のある人だけ、じゃない
BE CREATIVE! ENSHUのプログラムの中心にあるのは「価値創造」。デザイン思考*を活用してアイデアを創造したり、地域の課題を解決したりと、何か新しいもの・ことを生み出すことに挑戦する内容となっています。
*デザイン思考…新たな製品やサービス、事業を生み出すための考え方の1つ。「ユーザー1人ひとりの生活や価値観をふかく理解して新しい価値につながるヒントをつかむこと」「提供したいユーザー体験を再現するプロトタイプをつくってアイデアの価値をたしかめること」が特徴。
“新しい価値を生み出しているのは、才能のある人だ”という固定観念を壊し、“作法を学べば、自分でも新しい価値を生み出せる”というマインドを醸成するのもプログラムの狙いの一つです。
「校長先生!昨日、すっごく楽しかったです!」
満を持して開催された、11月の第一回。「“新しい暮らしのあたりまえ”をデザインする」というテーマに対し、自分たちのアイデアからプロトタイプをつくり、プレゼンにまで挑戦しました。
11月の第一回も、12月の第二回も、参加者からの反応は上々。初日が終わってすぐ、参加した子のお母さんから「家に帰ってくるなり『これが楽しかった、あれが楽しかった!今度こういうことをやりたい』と熱心に話してきます!」と彰吾さんにメッセージが届いたり、プログラム翌日の月曜、学校の校長室に子どもたちが駆け込んでいき「すっごく楽しかった!」と校長先生に報告したりと、遠州の至る所に熱気が広がる手応えを得ました。
コミュニティを生み出すことで、365日が変わる
2025年3月、BE CREATIVE! ENSHU第三回。SOMIC N1 lab Iwataの4階は、またしても大勢の中高生、大学生、社会人で賑わっていました。
*短い時間で自社(ないしは自分)のアイデアやビジネスプランを相手に伝えるプレゼンテーションのこと
三回目をコミュニティイベントにした背景には、これまでソミックが職業講話など様々な形で子どもたちと関わる中で見えてきた課題意識がありました。
そろそろ二期目に入り、本格的にコミュニティづくりが動いていくBE CREATIVE! ENSHU。志を共にする仲間は随時募集中です。遠州の子どもたちから始まるワクワクの未来、一緒につくってみませんか?集まれ、遠州の子どもたち、そして遠州の大人たち!